Reading: 2008年12月アーカイブ

「東京裁判」読了。
受賞作。
“たいていの東京裁判論に見られる「悲憤慷慨」や「道徳的判断」をなるべく排除するよう努め”た結果、一大プロジェクトを題材にしたドキュメンタリー番組のような感触の本になっている。
一方、その感触とは別にこの本全体から立ち上ってくるのは、戦争を司法の場で取り扱うことの“茶番感”である。他のジャンルにも増して歴史・法律・政治には疎いのだが、戦争を裁判所で裁けるのなら(そしてその判断を当事者が受け入れられるのなら)、戦争の原因である国家間の利害対立をこそ裁判で解決すればいいのではなかろうか。

東京裁判
(ISBN: 9784062879248)
¥1,210
在庫あり

「サントリーがお客様の声を生かせる理由」読了。
つまり「お客様の声を生かすのが仕事だという指示がいきわたっているから」ということではなかろうか。社風とか心意気とか、そういう精神論とかではなく。きちんとコスト計算をした上でどこまでやるかを決めているからこそ過不足のない顧客対応ができるのだと思うのだが、どうだろうか。

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「数学ガール/フェルマーの最終定理」読了。
子供のころは、いや、大学生だったころにも、まさか自分が数学に関する本を必要もないのにわざわざ読むなんて思いもよらなかった。
この間はわざわざ自分で金を払ってインフルエンザの予防接種を受けたし、大人って不思議だ。

数学ガール(フェルマーの最終定理)
(ISBN: 9784797345261)
¥1,980
在庫あり

「Googleを支える技術 巨大システムの内側の世界」読了。
システムの規模が単に大きいというだけではなく、Googleではその規模の大きさが定性的な変化を生んでいる。技術の解説が難解であっても「へー、そこまでやるんだ」とシンプルに感心できる。

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「日暮らし〈下〉」読了。
「ぼんくら」あまり人格を細かく描き込まれていなかった人物も、この「日暮らし」では丁寧に扱われている。脇役に対する作者の暖かい視線を感じる。


(ISBN: 9784062762052)
¥0

「日暮らし〈中〉」読了。
<食べ物>と<季節感>に着目して読んでも楽しい。

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「日暮らし〈上〉」読了。
「ぼんくら」の続編。短編群+長編、という構成。宮部版巷説百物語とでもいった風情の「子盗り鬼」が楽しい。


(ISBN: 9784062762038)
¥0

「旧石器・縄文・弥生・古墳時代 列島創世記」読了。
第30回サントリー学芸賞受賞作。
歴史書の体裁だが、内容は考古学や動物行動学(なのかな)的なアプローチでかなり踏み込んだ推測をしていて、社会科が苦手な私も退屈することなく読むことができた。

全集 日本の歴史 第1巻 列島創世記
(ISBN: 9784096221013)
¥2,640
在庫あり

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