「涼宮ハルヒの消失」読了。
適当につけているのかと思いきや、意外なほどタイトルどおりの内容だった。
「~憂鬱」と併せて紹介した「カエアンの聖衣」の作者、バリントン・J・ベイリーが亡くなった。たぶんこのシリーズをまとめ買いしたのがなくなった当日。これも何かのお導きだろうか<違う。
「涼宮ハルヒの退屈」読了。
雑誌掲載された短編をまとめたもの。(おそらくは加筆によって)本編の時系列との関連を明らかにしているのがありがたい。
235ページ、ヘリンボーン(杉綾)ではなく、ヘリボーンの誤りでは。
「涼宮ハルヒの溜息」読了。
若い人向けのシリーズなので、読んでいてジェネレーションギャップを感じるかと思えば、意外なほどすんなりと入ってくる。オールドファン向けのくすぐりも満載。「カエアン製の衣装」なんて私が中学生のころ読んだ「カエアンの聖衣」が元ネタだし、「ヘテロクロミア」という単語を知ったのは高校時代、銀河英雄伝説
だったなあ、てな感じ。作者はずいぶん古いSFも読んでいるんだなあと感心したら何のことはない、谷川流って私と同い年ではないか。
「涼宮ハルヒの憂鬱」読了。
以前から気にはなっていたシリーズだが、ふと思い立って9冊まとめ買いしてみた。
第1巻は、“大賞の希少価値に定評のある”角川スニーカー大賞の第8回大賞受賞作。定評に恥じない面白さ。
「思考系UMLモデリング即効エクササイズ―モデ力を鍛える13の自主トレメニュー」読了。
ある講習会で推薦図書だったので勢いで購入し、そのまま長らく“積ん読”になっていた(<あかんやん)本。
正直、これを読んだからといってモデリング能力が向上するわけではない。どちらかというとUML初心者同士でお互いのモデルを見せあい、議論するネタ本に適している。
「初代仮面ライダーは〔正義の味方〕のインスタンスである以前に〔ショッカーの改造人間=怪人〕のサブクラスに属しており、異形の属性を引き継いでいるから孤独とならざるを得ない」といった議論はモデリング能力を伸ばしてくれるに違いない。
#いや、伸びるのはオタク度か。
「闇の中の系図」読了。
半村良の作品は小学校高学年から中学校くらいにかけてずいぶん読んだが、この三部作は未読だったため、思い立って探してみた。
私が読んでいたころは半村作品といえば角川文庫というイメージがあったが今回探し当てたのは河出文庫・ハルキ文庫・廣済堂文庫とバラバラである。この河出文庫版、ごく最近再版されたものだが、後半数箇所、OCRの読み間違えを思わせる誤植が見受けられた。機会があったら角川文庫版と比べてみたい。
この作品はよく出来たフィクション(ホラ話)であるにも関わらず、いやそれだからこそ、70年代当時の風物がそこかしこにちりばめられている。いまや、若い読者には一種の時代物として捉らえられてしまうのではないだろうか。