2008年4月アーカイブ

「シュレディンガーのチョコパフェ」読了。
軽い感じの表紙に似合わず、しっかりとSFとして楽しめた。ルーディラッカーばりの表題作もさることながら、柳田理科雄監修のサイボーグ009といった風情の2篇目が良い。SFは筋の通った馬鹿話、という主張を裏付ける面白さ。

シュレディンガーのチョコパフェ
(ISBN: 9784150309145)
¥880
在庫あり

iTunesに手持ちのCDを取り込もうとしたが、いつもはインターネット経由でCDDBから取得できる曲名などの情報が取得できない。先日、諸般の事情でbonjourサービス(iTunesと同時にインストールされる通信サービス)を停止したのでその影響かと思っていろいろ試したが復旧しない。もう1台のPCに新たにiTunesをインストールしてもうまくいかない、という状況まできてはたと「もしかしてCDDBが停まっている?」と思い当たったしだい。妻には「普段だったらまず検索して調べてるのにね」と笑われた。
「CDDB」で検索していて記事を発見したのだが、先日GraceNote社(CDDBの運営会社)は米SONYに買収された模様。まさかそこまであこぎなこともするまいと思いながらもちと不安。

「遺跡の声」読了。
第1回日本SF大賞受賞作「太陽風交点」の原型となった短編版を含む連作集。短編から長編へのリライト、というパターンはカードの「エンダーのゲーム」を思わせる(エンダーのゲームのほうが5年ほど後の発表)。


(ISBN: 9784488722029)
¥0

前回大事なことを書き忘れた。「バビロニア・ウェーブ」は星新一の作品の本歌取りだと思うのだが、作品名が思い出せない。どなたか詳しい方、コメントかトラックバックで情報をお寄せいただけないだろうか。
(*)星新一の作品:うろ覚えだが、以下のような筋。とある洞穴から強力な光線が流れ出てくる。人類はその無尽蔵のエネルギーを利用して大いに発展する(「工夫するよりエネルギーを使え」的な発想になっていくところが「バビロニア・ウェーブ」に共通する)。やがて人類は最大のプロジェクトとして、時間旅行を計画する。時間の壁を突破するため、大量のエネルギーを一点に集中すると、時空に穴が開き、そこからエネルギーが過去に流れ出ていく。人類が利用してきたエネルギーは、実は未来からのものだったのだ。「これからは過去にエネルギーを供給するために知恵を絞らなければ…」というオチ、だったような。

「バッテリー (6)」読了。
時としてBLっぽいととれなくもない記述があるのは、わざとだろうか。
きっとわざとだ。

バッテリーVI
(ISBN: 9784043721061)
¥616
在庫あり

「バッテリー〈5〉 (角川文庫)」読了。
文庫版だけの書き下ろしが、地味に良い。

バッテリーV
(ISBN: 9784043721054)
¥572
在庫あり

「バビロニア・ウェーブ」読了。
これほどの距離感をうそくさくならずに表現したSFは珍しいと思う。よい小説があるとすぐに映像化の話が持ち上がるご時世だが、これは活字読みだけのために存在している作品なのだ。
もし万一映像化されるようなら敬意を表してDVDの1枚も買うだろうが、その映像は原作と掛け離れたものになるか恐ろしくジミであるかのどちらかにしかなりえないだろう。それはそれで楽しみだ。


(ISBN: 9784488722012)
¥0

「バッテリー〈4〉」読了。
主人公以外の登場人物が揃いも揃って苦労症なのが笑える。

バッテリーIV
(ISBN: 9784043721047)
¥528
在庫あり

「バッテリー 3」読了。
漫画でいえば決して「ドカベン」や「巨人の星」ではなく「キャプテン」に近い。

バッテリーIII
(ISBN: 9784043721030)
¥572
在庫あり

「歴史Web―日本史の重大事件がホームページになった!」読了。
実にくだらない。実にくだらないのだが、Webと書籍の立ち位置の違い、ビジネスモデルの違いを再確認するにはいろいろな意味で適している。
また、単純に楽しむにあたっても、微妙にこっているところに着目してニヤニヤするもよし、1800年余りの間に(!)Webがどのように進歩してきたかを大局的に眺めるもまたよし、というつくりになっているのが心憎い。
だけど、これの続編とか二番煎じが出てきても買わないと思う。まさに最初にやったもん勝ち。

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「バッテリー〈2〉」読了。
野球には全く門外漢であっても面白く読める。しかし大人が読むにはやはり分量が足りないか。

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「源氏物語の時代―一条天皇と后たちのものがたり」読了。
2007年サントリー学芸賞受賞作。
題名から想像されるような堅苦しさは全くない。史料としてはあまり取り上げられない「栄花物語」なども使っていきいきと“源氏物語の時代”を再現しようという試み。この本の作者は、客観性を失わないように努めたと書いているが、どの史料・資料を取り上げるかという選択や、それらに対する解釈でどうしても主観が混ざってきてしまう。それが、いい。学術書というジャンルの幅を最大限まで使い切った、読み物として面白い作品になっていると思う。

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