「トクヴィル 平等と不平等の理論家」読了。
黎明期を脱したばかりのアメリカを見たフランス人トクヴィルの著書からその示唆に富んだ民主主義感を論じる、という趣旨の本。評価の定まっていないモノを部外者の視点で観察することの優位性・有意性を感じた。
不勉強でお恥ずかしいかぎりだが、私はこれまでこのトクヴィルという人の名前を聞いたこともなかった。この本で盛んに引用されているトクヴィルとその著書が、架空のものだったりしたらさぞかし痛快だろうと思う(筒井康隆あたりがすでにやっていそうな手法だが)。
「私と月につきあって (ロケットガール 3)」読了。
記述はリアリティを追究してるんだろうけど、素人が流し読みしているだけだと絵が浮かばないことがある。アニメ化が吉と出るパターンだが、実際どうだったんだろう。
「Spidering hacks―ウェブ情報ラクラク取得テクニック101選」読了。
予想していた通り、perl寄りの内容、かつ「CPANにはこんな便利なモジュールが公開されていてこれを使うと云々」のオンパレードで、私の技術・利用環境から考えると簡単には適用しにくそう。
とはいえ、中にいくつか「おおっ、そんなことができるのかっ」というネタもあった。収穫収穫。
「暁の脱出 (グイン・サーガ 117)」読了。
諸般の事情で読まずにいたらグインサーガが2冊たまってしまった。私がこのシリーズを読み始めたのは高校時代だが、こんなことはシリーズの進行に追い付いて以来初めてのこと。
これまた諸般の事情で昨日今日と時間があるのでまとめ読みを敢行。
「ばいばい、アース 2 懐疑者と鍵」読了。
堅い本にてこずっている間、読むのを中断していたので、物語に入り直すのにやや手間取った。入ってしまえば快適。
「地方債改革の経済学」読了。
第2章あたりまでよんで、退屈で死にそうになったが、4章から大分持ち直した。時間がない方には、まず第7章冒頭のまとめに目を通して、あとは各段落のタイトルを拾って行くことをお勧めしておく。
「生物と無生物のあいだ 」読了。
普通に科学読み物として楽しく読んだ。むかーしむかし、そのテの研究室にいたことがあったのでなつかしさも感じたが、既存の生命感に一石を投じるような斬新な理論は見当たらなかったように思う。
読み方が悪いのかも知れない。
「PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より」読了。
ようやく気づいたが、この作品は鉄腕アトムの設定を借りた「羊たちの沈黙」なのだ。きっとそうだ。
「色男の研究」読了。
学術書の体裁ではあるが、議論は拡散するばかりで今ひとつ結論が読み取れない。無理に要約するなら、近世に成立した「色男」というあり方・技術は明治以降に流入・発展した「恋愛」という概念によって失われたが、恋愛至上主義はともすればコミュニケーション不全を引き起こし云々、といったところか。