「トッティ王子のちょっぴしおバカな笑い話」読了。
ジョーク集としては、標準イタリア語とローマ弁を使った地口が多く、正直今ひとつの印象。それよりも、ジョークの中でさんざんバカにされているトッティ本人がこの本を出版したという経緯の方が面白い。
「リメイク」読了。昨晩「シモーヌ」を観たが、同じく映画をテーマとしたSFである。なお、作者は「ドゥームズデイ・ブック」でトリプルクラウンを受賞したコニー・ウィリス。
「シモーヌ」にしてもこの「リメイク」にしても、登場人物の人生に影響を与えているのはテクノロジーと言うよりも映画への思い入れである。また、「リメイク」は昨今のリメイクばやり(全世界的な)を予言しているような内容で興味深い。
「ドールの子」読了。
グイン・サーガもいよいよ95巻までやってきて、物語世界のそこかしこで風雲急を告げている状態。100巻で収拾をつけようとは、この期に及んで作者も思ってはいないだろうが、それにしても。
まさか、「○○王の○○」が○○○だったり、○○ンが○○○ンに○○して名実共に…みたいなことにはならないでしょうね!とひそかに釘をさしてみる。
「復活の地(1)」読了。“現場SF”の第一人者、小川一水の新作。今回は災害復興がテーマ、らしい。
ある意味で、「踊る大捜査線」の“事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!”へのアンチテーゼとも取れる内容。主人公が「現場の事件」に触れる機会をつくりすぎのきらいはあるが、雰囲気作りのためと好意的に解釈している。
「窓際OLトホホな朝ウフフの夜」読了。
某企業の自称「窓際OL」による社内観察日記。某企業の内幕がこれでもかとばかりに暴露される。それを読んだ社長の感想が「オモロイ社員ばかりで一体どこのアホな会社かと思っておったら、なんとウチだったのか。ワッハッハッハッ」。
ワッハッハッハじゃないだろ。>社長
「墨染の桜」読了。
決して高尚なブンガクではありえないこのシリーズだが、スムーズに読み進めたければ当時"っぽい"言い回しや、言及される分野の語彙がある程度わかっている必要があるのでは。
あるいは、わからないはわからないなりに読み飛ばす、という手もある。それはそれで楽しめるようにはなっている、が……。
「ぱんぷくりん 鶴之巻」「同 亀之巻」読了。
招き猫やだるまなどの“縁起物”を題材に宮部みゆきと黒鉄ヒロシのコンビがつくった絵本。短い文章ながら、読んでいて暖かい気分にさせられる。亀之巻第2話「怒りんぼうのだるま」が特に気に入った。
「天皇家のユーモア」読了。
日本の皇室対「女性自身」皇室取材班、ということで、取材するほうもされるほうも遠慮があるように感じられる。物足りない感は否めないが、ではどういうレベルの話を期待していたのかと問われると、こんなものかなと思い直したくなる。
「初恋」読了。
本編でああいうことになってしまってから、外伝でのアルド・ナリスが妙に生き生きしている気がする。いいことだ。
「たまゆらの鏡」読了。
いつになったら主人公が出てくるのかと…思っていたのは最初だけで、途中からあまり気にならなくなった。このシリーズにこの話が加わる必然性があるのかないのかは、各自の判断にお任せしたいところ。