エッセイ+レシピという構成の本は多いが、レシピ部分で笑わせるのは珍しい。すさまじく力が抜けた文体。
「リーサの楽しい一日」読了。
国の違い、と言ってしまえばそれまでだが、障害者が社会にきちんとした居場所を持っている様子に驚かされる。
「蛍女」読了。
一部科学雑誌の抜き書きみたいになるところがあるが、なかなか。
「プルートウ(1)」読了。
原作(鉄腕アトム)の中でも評価の高いエピソード「地上最大のロボット」を取り上げるだけでなく、それを一ひねりも二ひねりもして、すばらしい“大人だまし”に仕上げている。作者の腕前も勿論だが、鉄腕アトムという50年前のSFが、われわれにとっては既に同時代性を獲得していることに驚かされる。
我々は既に、アトムの時代を生きているのだ。
「象られた力」読了。
伝えたいことが視覚・聴覚だけでなく、五感のすべてを通じて丁寧に記述されている。
おかげでとても“腹持ちのよい”一冊になっている。
この作者は注目せねば。
「Dear Valued Customer, You Are a Loser」読了。
浜の真砂は尽きるとも、世にトラブルの種は尽きまじ。
「チェンジ・ザ・ルール!」読了。
「ザ・ゴール」に始まるTOCシリーズ第3作目。
小説としての読みやすさは高いが、それと面白さはまた別。
TOC理論の紹介としてもやや弱い。
既刊となっているシリーズ4冊を読んだことになるが、1冊目・2冊目を読んで、もう少し読みたい人は4冊目を読んで、3冊目はよほど気に入ったか、金・時間に余裕がある人だけでいいのでは。
「ビジネス版 悪魔の辞典」読了。
帯の惹句にいわく“本書の半分以上が笑えたら、貴方の会社もそろそろヤバイ!”。…全面的に同感。私が本書の半分以上で笑えたかどうかについてはコメントを控えさせていただきます。
「心理療法個人授業」読了。
臨床心理に関する本を一通り読んだ後で「そうそう、こういう疑問、感じたよな~」と感じるために最適の1冊。
「なっちゃんの秘密」読了。
サントリーの製品デザインを手がける社員の思いを綴った本だが、ものづくりの楽しさ、製品デザインへのこだわりが強く伝わってくる。販売上は失敗に終わってしまった製品に対しても注がれている暖かい視線は、作り手ならではのもの。
「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」読了。
歌舞伎の筋書きによくある「何の誰兵衛、実ハ何たら誰左衛門」といった記述方法を「~賢者の石」に適用したらずいぶんにぎやかなことになるだろうなあ。