「微睡みのセフィロト (ハヤカワ文庫JA)」読了。
以前徳間から出ていた作品らしい。ハヤカワは、サンリオSF文庫から出ていた作品の再訳や、最近では朝日ソノラマから出ていた作品を復活させることに熱心でありがたいことだと思う。
この作品は(作者あとがきにもあるように)固有名詞が他の作品とかぶる傾向があり、気にする人は気になってしまいそう。映像化してもなんとなく絵的に「マルドゥック」とかぶりそうだ。
「微睡みのセフィロト (ハヤカワ文庫JA)」読了。
以前徳間から出ていた作品らしい。ハヤカワは、サンリオSF文庫から出ていた作品の再訳や、最近では朝日ソノラマから出ていた作品を復活させることに熱心でありがたいことだと思う。
この作品は(作者あとがきにもあるように)固有名詞が他の作品とかぶる傾向があり、気にする人は気になってしまいそう。映像化してもなんとなく絵的に「マルドゥック」とかぶりそうだ。
「阪急電車 (幻冬舎文庫)」読了。
この本も先日、映画化されていた。実在の路線を題材にしているのだが、わたしにとっては架空の路線でもなんら不都合のない内容。関西に住んでいた時期にもう少しそっちに足を伸ばしていればまた違った感慨をもって読むことができたのではないかと思うと残念でならない。
「秘密 (文春文庫)」読了。
東野圭吾の文章は、決して美文ではないと思う。どちらかといえば飾らない、ぶっきらぼうといってもいいくらいの文章で伝えるべきことを過不足なく伝えようとしている。この作者の作品が映像化されることが多いのは、そのせいなのかもしれない。
「グイン・サーガ・ワールド 4 (ハヤカワ文庫JA)」読了。
4巻続いたこのシリーズも完結。3つの「グインサーガ続編/外伝」がどれも良かった。
何年か前にこのブログでも書いたのだが、作者はこのような状況を予測してわざと物語を分岐させていたように思われる。それぞれの枝をふさわしい方が書きついで行くような「続編」のありかたも、また良いかもしれない。
「南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)」読了。
現在実現されている技術をほんのちょっと拡張してやることで大きな変化を描き出して見せる、とてもSFらしいSF。技術的にはほんのちょっとのIFに抑えているが、それを受け入れる社会に関してはものすごく楽観的なのがまた良い。
「ステップファザー・ステップ 屋根から落ちてきたお父さん (講談社青い鳥文庫)」読了。
相当前に読んでいるはずなのだが、この間ドラマ化されたこともあり、青い鳥文庫版を再読。
物語自体はまったく問題なかったが、「田中角栄」であったり「3桁の郵便番号」であったり、端々に現れるネタが微妙に古びていた。
BAR-NAVI WebAPIを使ったバー検索サイト「2軒目は近所のバー」をiPhone対応してみた。といっても、GPS検索と地図アプリ起動を追加しただけ。Androidも同様に対応できるはずだが、手元にテストできる環境がないので未対応。
「NOVA 7---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」読了。
書き下ろしのSF短編集シリーズであるNOVAも第7巻。これからも続けていってほしい好企画。小川一水の「コズミックロマンスカルテット with E」が筒井康隆「モダン・シュニッツラー」を思わせて秀逸。
「完全版 ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~」読了。
ワークライフバランス、というと女性が子育てと仕事を両立すること、と狭く捉えられがちな中、こうした「特殊事情を抱えながら働く父親」がオピニオンリーダーとして注目を集めることは良いことだと思う。
とはいえ、この作者のワークライフバランスのために、周囲のワークやライフはどのような影響を受けたのだろう。彼の部下や家族の本音を聞いてみたい気もする。ワークライフバランスは系全体でのトータルで見るべきもので、「一将功成りて――」ではいけないとおもうのだ。
「ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫SF)」読了。
「都市と都市」に続いてチャイナ・ミエヴィルの、こちらは中篇集。ローカス賞受賞の「鏡」「ロンドンにおける“ある出来事”の報告」が含まれる。
もともとの内容もかなりシュールなのだが、訳もかなり苦労されている様子で、読んでいてつらいものがあった。
「MM9―invasion―」読了。
一昨年読んだ「MM9」の続編。
怪獣「災害」対お役所、という構図の前作に対し、こちらは巨大ヒーローもの。
ともすれば荒唐無稽に流れてしまいがちな物語を進めつつ(そして一部は流れてしまいつつも)細部のこだわりをあきらめない作者の姿勢がすばらしい。
「道」読了。
以前読んだ同じ作者の小説「穴」と連動した、人生訓を集めた本。前作を読んでいなくても、と謳ってはいるものの、やはり読んでおいたほうが数段楽しいと思われる。
さて、この本。取り上げられている〈教訓〉は、ミもフタもないものばかり。人生に対して過度の期待を抱くことを戒めているのだが、それでも決して生きることを諦めない、そんな底力を感じさせてもくれる。