「ユダヤ警官同盟〈下〉」読了。
もっと、こう、血沸き肉躍るものを期待していたのだが、終始地味だった。ただしそれはこの作品が面白くないという意味ではない。
解説で「スペキュレイティブフィクション」という言葉を久しぶりに見た。むかーし昔に読んだ「IFの世界」以来かも。
「ユダヤ警官同盟〈上〉」読了。
SF主要3賞を総なめしているが、読み心地はSFのそれではなく、ところどころにSF的なひっかかりのあるミステリー作品といった感じ。決してきれいではない情景を丹念に丹念に描き、そこに少しずつ異物が挿入されていく。ここからどう展開していくのか、大変楽しみである。
「本の虫―その生態と病理 絶滅から守るために」読了。
以前に読んだ「鼻行類」に近いものを狙ったのかもしれないが、あまりうまくいっているとは言えない。
また、とにかくそこかしこにある訳注が鬱陶しい。この理由は我慢して奥付まで目を通せばわかるが、この冗談もあまりうまくいっているとは感じられない。