「新装版 ブラック・ジョーク大全」読了。
この本、「旧装版」を読んだことがあり(いくつだよ>自分)、新装版も期待して読んだ。
新装版向けに大分手を入れたようだが、当時感じた毒気はすっかり抜けた感じがある。社会が変わったということもあるのだろうが、それ以上にジョークの受け手である私自身が、多少の毒にはびくともしないような耐性を獲得してしまったのが大きい。
決して悪い本ではないのだが、寂しい限りである。
「鏡の国の戦士 (ハヤカワ文庫 JA ク 2-22 グイン・サーガ外伝 21)」読了。
久々の(本当に久々の!)「グインを主人公とする」「ヒロイックサーガ」だった。特殊な状況に置かれた主人公の活躍を描いているのだが、惜しむらくはその状況に至るまでの説明が薄く、テレビアニメの予告篇を見ているような気分にさせられる。物語全体の中でも重要性の高そうなエピソードを扱っており、この先どうなるのかというヒキも(外伝の癖に)充分なだけに、惜しい。