「闇の中の系図」読了。
半村良の作品は小学校高学年から中学校くらいにかけてずいぶん読んだが、この三部作は未読だったため、思い立って探してみた。
私が読んでいたころは半村作品といえば角川文庫というイメージがあったが今回探し当てたのは河出文庫・ハルキ文庫・廣済堂文庫とバラバラである。この河出文庫版、ごく最近再版されたものだが、後半数箇所、OCRの読み間違えを思わせる誤植が見受けられた。機会があったら角川文庫版と比べてみたい。
この作品はよく出来たフィクション(ホラ話)であるにも関わらず、いやそれだからこそ、70年代当時の風物がそこかしこにちりばめられている。いまや、若い読者には一種の時代物として捉らえられてしまうのではないだろうか。
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