2012年2月アーカイブ

「グーグル化の見えざる代償 ウェブ・書籍・知識・記憶の変容 (インプレス選書)」読了。
Googleの準備したWin-winのゲームに乗るか乗らないか。冷静に判断する助けになるかと思い手にとって見た本。
正直、くどくて読み進むのが苦痛だった。テーマは、本来なら「公」が取り組むべき課題まで一私企業が独占的に解決してしまうことに対する危惧の表明、とでもまとめられるだろうか。挙げられている事例はほとんどが良く知られたものばかり、かつ、どんなに危惧を表明されても一個人・一(Google以外の)企業でどうできるという規模のものではない。下手をすると国家がいくつか束になっても、手が出せないようなものだったりもする。危惧はごもっともだがもうどうしようもないね、というのが正直な感想。

だが、その危惧はまことにごもっとも。Win-winのゲームに乗ってしまうと将来が怖いし、乗らなければ今負ける。さあ、どうしましょう。

「テルマエ・ロマエ IV (ビームコミックス)」読了。
ちなみに母にこの漫画を与えてみたところ、馴染めなかったらしい。年寄りには情報量が多すぎたのかもしれない。

「テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)」読了。
筋書きは完全にパターン化しているのにネタが尽きないのは本当にすごい。

「テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)」読了。

「毒笑小説 (集英社文庫)」読了。
基本的にはユーモア小説集。その中でも単なるドタバタかと思わせて実は、という「つぐない」が良い。その気になれば長編1冊にもなりそうなネタをあえて短編にしている感じ。「アルジャーノンに花束を」や「エンダーのゲーム」は短編版のほうが好き、という方はこういう贅沢さを気に入るのでは。

「ザ・コーチ - 最高の自分に出会える『目標の達人ノート』」読了。
ビジネスの手法を小説の形式で伝える本は、ちょっと割り引いて読むようにしている。この本はその手法に沿って手を動かせるよう、ワークシートをダウンロードできるサイトのURLが巻末に示されている。自信の表れと見ていいのではないだろうか。

「怪笑小説 (集英社文庫)」読了。
すごい既視感、というか既読感。おそらくこのブログをはじめた2003年よりも以前に読んだものと思われる。まあいいか。

さて、この本。「ガリレオ」シリーズや「加賀恭一郎シリーズ」の東野圭吾を期待していると大いに裏切られる短編集。ドタバタの笑いの中にほんのりと恐怖や哀しみが見え隠れして、肩のこらない感じはちょっと筒井康隆を思わせる風味。

「都市と都市 (ハヤカワ文庫SF)」読了。
ヒューゴー、ローカスなどSFの名だたる賞をしている。架空の都市を舞台に警察官の活躍を描くという点で、数年前にやはりSFの各賞を総なめにしたマイケル・シェイボンのを連想する向きもあるかもしれない。共通するのは架空の都市に対する緻密な構想とそこから生まれる独特の閉塞感。そしてまったく異なるのは架空の都市の「架空度合い」とでも言うもの。地理的には同一の領域を占めながら互いに見ることも聞くことも<しない>都市と都市、という構想のぶっ飛び具合は確かにSFのある方向性の極致だと感じる。


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