2008年11月アーカイブ

「磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ」読了。
大学生だったころ、新宿で飲んだあと、酔った勢いで当時建設中だった都庁をちょくちょく見物した。深夜の新宿の空にそびえる真っ暗な高層ビルは、現代のバベルの塔といった雰囲気を漂わせていた。
さて、その都庁があのデザインに決まるにあたってのコンペを、敗者の側から描いたこの作品、受賞作である。門外漢には決して覗くことのできないコンペというものの内情を垣間見せてくれる点で貴重といっていいだろう。これが学術書かといわれるとちょっと困るが。
それにしても、建築家という人種がこんなに芸術家肌だとは知らなかった。というか、建物を建てるということにこんなにたくさん薀蓄が必要だとは知らなかった。なんだよ錯綜体って。いいんだけどさ。



「男のポケット」読了

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「男のポケット」読了。
「夕刊フジ」の連載をまとめたもので、おそらく30年ぶりくらいの再読。およそ小学生向きとは言いがたい内容も含まれるが、この本によって自分の「教養の方向性」はずいぶん影響されたようだ。
うちの長男もそろそろ親の本棚に目が向き始めるころなので、読む本も少し注意せねば。



「天涯の砦」読了

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「天涯の砦」読了。
この作者らしい緊迫感のある作品だったが、状況を作るための準備にちと無理があるか。
2006年のSFが読みたい!ベストSF国内編第3位に選ばれている。


「山名の不思議―私の日本山名探検」読了。
雑談していて疑問に思ったことがあり、確認の意味で読んでみた。目的の情報は得られなかったが、いくつか役に立たない(少なくとも私には)知識を得ることができた。


「ピニェルの振り子―銀河博物誌〈1〉」読了。
帆船を駆っていた時代の人類に恒星間旅行の技術を与えたらどうなるか、というかなり無理のあるIfに基づいている。もっと荒唐無稽になってもおかしくないところを、ここまで持ってきているのは作者の力量だろうと思う。
ちなみに、本書のタイトルには1巻、とあるが、続編が出る気配はない。


「妙なる技の乙女たち」読了。
架空の軌道エレベーター城下町(島名は実在のもの)を舞台にした連作。各編は独立した物語だが微妙に絡みが出てにやりとさせられる。こういうところがこの作者はとてもうまい。


「涼宮ハルヒの分裂」読了。
主人公が分裂というより、物語が前後編に分裂している、ということらしい。が、ここまで年数冊のペースで刊行されてきたこのシリーズ、この巻が出てからもう1年以上も間が開いてしまっている。主人公もさることながら、作者の運命が気になるところである。